死後の(コチラ側の)世界~火葬式編~

亡くなった人を見送るための儀式。検索をかけたりいろいろなサイトを見ましたが。
今は、昔ながらの大々的なお葬式よりも、身内だけでおこなう小さなお葬式が増えているようです。
さらにこの数年のコロナ禍というのんが後押しして、火葬式も増えているらしいです。

そして、我が家も、その火葬式をおこないました。

最後のお別れ

火葬前に最後のお別れとお経をあげるので、火葬予定時間の30分くらい前に火葬場兼葬儀場に来てくれということでした。

お寺さんにご挨拶してから、お棺の中のおかん(ダジャレではない(^_^;)と対面です。
お棺に入れるお花をオプションで用意してもらいました。
「お花をお願いします」…としか伝えていなかったけど、葬儀社のしゅっとしたお兄ちゃんが、明るい色の花を用意してくれていました。それがなんだかとてもうれしかったです。
普通の(?)葬式らしい白い菊とかだったらイヤだったので(注文するときそこまで気が回らなかった)

お棺におさめるものを用意してくださいということだったので。

おかんの場合、お着物はなかった(あるかもしれないけど、私は見たことがない)ので、着物リメイクで作っていた服の中で、大島紬をパッチワークした一番手のこんだジャケットを持っていってかけてあげました。
それを着て出歩いていると、かならず、知らない同年輩のおばさまが「これは大島?いいわねぇ」と声をかけてきてくださったので……一番の自慢のものだろうと。
(着物リメイクの服、いっぱいあるんです。。。これは四十九日が終わったら、きれいなものはご近所さんとかにもらっていただこうかと…)

そして、ぬいぐるみもOKだったので、最後に病室で一緒にいた小さなスヌーピーのぬいぐるみを。

そうそう。
サイトでいろいろ調べていたら、心臓ペースメーカーは火葬したら破裂するので病院で外してもらうように…と。
病院に伝えたら、なんと、大阪は大丈夫(火力が強いらしい)ということでした。
念の為、葬儀社さんにも聞いてみたら、大丈夫ということで、そのままでした。
(死んでからもあまり傷をつけたくないですしね)
同様に入れ歯もOKということでした。これはよかったです。
後半はほとんど食べ物を摂っていなかったので、痩せていて……さらに入れ歯を外してしまったら、顔が……
これは娘としてはつらいですから。
(火葬後、ペースメーカーはぐにんと曲がって出てきました。それとコードがいっぱい…こんなの入れていたんだなぁと。入れ歯は少し残っていました)

病院でエンゼルケアをしていただいたときに、うっすらと口紅も塗ってくれていたので、痩せてしまってはいたけど、きれいなお顔でした。

お寺さん

葬儀社さんで手配してくれたお寺さんが、簡単なお経をあげてくださいました。
一応、形ばかりは、うちは浄土真宗西本願寺なので、その筋(?)のお寺さんが来てくれはりました。
後で聞いたところによると、奈良のお寺さんだそうです。

御布施

このお寺さんへの御布施もきっちり前もって値段を聞いていましたので、驚く値段を言われることもありませんでした。

この御布施の封筒の名前を書くのに……
こーゆー仕事はいつも字のきれいなおかんの役目でしたので、困りました。
式までの時間があったので筆ペンで日々、練習していたのですが……
ウチの姓、漢字で書くと、上が簡単すぎて、下が画数多すぎて……バランス取るのが難しいんです。
昔々、習っていた、お習字の先生も、これは難しいと言うてはりましたし。
名前の他にも、住所やら、金●●●円也とか書かなくてはなりません。
ぁぅぅぅぅぅ。。。
で。
申し訳ないけど。
イラレで封筒のサイズと名前を書く位置を作画して、筆文字フォントで名前を書いてプリントアウトしました。
いいのよ、最近では卒塔婆用のプリンターもあって、お寺さんもやっているんだから…と言い訳しながら。

御布施を包む袱紗。
これもおかんの管理下だったので、どこにあるかわからなかったのですが、お仏壇の隣の棚にお数珠も一緒に保管してありました。
この袱紗、祝儀・不祝儀どちらとも複数枚ありました。ぉぃぉぃ。。。
不祝儀用で台付き袱紗があったのでそれにしました。

包み方もあるんですよねぇぇぇ。ネットで調べて練習しました(笑)

そして、渡し方とそのときに添える挨拶の仕方。

こんなん、喪主(代理)としてはやったことないぃぃぃぃぃぃぃ。

ネットで検索検索……

浄土真宗では「御本尊様にお供えください」というのんがいいらしいということで。
袱紗を開いて御布施を回してお寺さんに向けて「このたびはありがとうございました。御本尊様にお供えください」と練習すること数回。
で、できるか、自分。。。火葬場へ向かう車の中でも心のなかで何回かセリフ(?)を繰り返していました。


渡すタイミングにちょっとあたふたしてしまいましたが。なんとか無事に終えることができました。

戒名

この戒名って昔から疑問だったんですよね。
ほれ、戒名に使う漢字や文字数によって値段が変わるって……あの世まで金次第かぁぁぁと。

そもそも、戒名ってなに?と検索かけてみたら。(いかんせん、今日明日と言われて1ヶ月あったので、いろんなことを調べています(笑))
もともとは、お釈迦様の弟子になったり、出家して仏門に入った人に与えられる名前だそうで。
それが、出家してなくても亡くなったら戒名をいただけるようになって、あちらの世界では戒名で呼ばれるということらしいです。
熱心な仏教徒でもないし。そもそも、「金」だし。
いらないね、ということで、戒名はナシにしました。

戒名なしだと、御布施も2万円安くなるのですが、もともと頼もうと思っていた葬儀社さんではそんなことは何も言わずに戒名込みの値段を言われていました。
今回、急遽頼んだ しゅっとしたお兄ちゃんのところの葬儀社さんは、「戒名なしだと御布施は●●円になります」という提案もしてくださいました。

戒名なしなので、お位牌もナシで。
プランについていた白木の位牌に俗名と没日、満年齢を書いたものをいただきました。
(その文字も印刷でした(笑)(笑)(笑))

火葬

火葬の時間となり、隣室の炉へ運ばれて……
炉はずらりと8基ありました。


と、ここでびっくりしたのが。

なんと運転は全て自動だったのです。
係の人が何やらパネルを操作すると、全自動でお棺を乗せた台が炉の前まで運ばれていきます。
人が運ばないんです。
うちは6番の炉でしたが、その前でぴたっと止まって、中に入れるのも全自動。

おぉおおおぉぉぉ。

後で調べたら、日本で唯一(その記事は古くて今ではあちこちにあるかもですが)「無人搬送システム」を搭載しているとのことでした。

おおぉおおおぉぉぉぉ。

こーゆーの興味津々だから、場合が場合でなければ、動画を撮りたかったと思う不謹慎な娘でごめん、おかん。

お骨上げ

焼き上がってすぐお骨拾いでした。
個人的には、焼いてから少し時間をおいてからだと思っていたので意外でした。

まだあちちで、骨壷に入れて帰るときでも、骨壷がほこほこしていたくらいです(^_^;

小さな骨壷に、足の部分から頭の骨まで、順番にすこしずつ骨を入れていきます。
二人一組で竹の箸で入れていくのですが。

右半身が不自由なオヤジは利き手の右手もあまりままならないので、オヤジと妹、オヤジと私で組んだのですが。

オヤジ、私の手をぎゅーーーーーっと握るので、お箸を動かせなくて困りました。
何回かそっと手を添えるだけでいいからと言ったのですが、最後までチカラを入れていました。

火葬の担当の方が言うには、年齢のわりに骨はかなりしっかりしているとのことでした。

………ぃゃぃゃ、おぃ。
おかん、私くらいの年齢のときにあちこちの整骨院やら整形外科行って、骨粗鬆症やぁと騒いでおらんかったか?

そう担当の人に言うと、骨粗鬆症ではないとのこと。。。おぉぉおぉぉぉぉぃ。なんやってんや。あれは。

最後に喉仏、頭蓋骨と無事に骨壷におさめて、あとの残りの骨は共同墓地にということらしいです。

後で妹夫婦と談笑していたとき。
義弟くんのお父さんが亡くなりはったときのお骨上げは、お箸で一通り収めたら残りの骨もすべてスコップのようなものでざざざっすくって収骨したそうです。
帰宅してから、「小さなお葬式」さんからいただいた「喪主が必ず読む本」を読んでいたら(終わってから読むヤツ(^-^)/)、すべて収骨するのは東、体の一部分ずつを入れるのが西。。。だそうです(例外あり)
いろいろですね。

お寺さんと簡単にご挨拶して、葬儀社さんのしゅっとしたお兄ちゃんともご挨拶して……これで式は終わりです。

後日談

式も終わって、なんだかんだで…おかんの部屋を少しずつ片付けているのですが。
(これがねぇぇぇぇぇ、3年くらいかかりそうな感じなんですよぉぅ。もういやぁぁぁぁぁぁってなってます)

いろんな洋裁の型紙とかの下の方に、新聞の切り抜きやらメモ書きやらが入ったクリアファイルが出てきました。

葬儀屋やお墓の広告記事とか。

「戒名不用」
「納骨は 私ら姉妹のいいように」
「誰にも知らせんでいい」
というメモ書き。

そして。

まっっっっっっっっさらな エンディングノートがぁ。

思わず。

「目のつくところに置いとかんかぁっ」
「書いておけやぁぁぁぁぁ」

と突っ込んでしまいました。

もう焼いちまった後ぢゃないか。
さいわい、のぞみ通りになっていたからよかったものの。。。
(納骨予定にしている墓地の切り抜きもあったので、そこでいいかなと安心してはいるが)

私もどこかにちゃんと書いて目のつくところにおいておかないと。
とにかく、スマホの暗証番号だけはどこかに。サブスクは今のところ何もやってないけど、なにかあったら解約してね。
あとはパソコンにあるから、誰かよろしく。

私の理想は、「そのとき」になったら 人の入らない山奥で野垂れ死んで、誰か野の者たちの明日へつなぐ糧となったら一番で、さらにそこが桜の木の下だったら万々歳なのですが……
今のこの日本ではそれは許されないので。
焼くだけ焼いてくれたらいいんだけど、火葬だけお願いするのもなんだか面倒な手続きっぽいので。
火葬式くらいで、骨は できたら島根の散骨島に。
それも不可ならば、適当に処分していただければと思います。

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