TPOがズレている男・ヒロシ(仮)

敬老の日だったそうで。
この時期になると、超高齢者の密着取材番組や、首長さんが訪問して祝福ってなニュースが流れる。
赫灼としたとしたご老人でも、さすがに90,100歳となると身の回りのことは家族や福祉の人がヘルプしているだろう。
時々、ご老人の方の周りに家族の人たちがニコニコ笑って映っているけど…あれって内心は、笑ってられるかぁってむっきーとなっていたりするかもねぇぇぇ…と、ここ数年、意地悪く見てしまう、ココロの狭い私なのだった。

敬老の日に、お世話している人にもちょっとだけ慰労の言葉をかけてあげてほしい……なって。

さて。
我が家の超高齢者・ヒロシ(仮)92歳。
もともと、不器用。
そして、1度目の脳梗塞で右半身が不自由になり。
もちろん、利き腕の右手も思うように動かすことができない。

お箸の持ち方がヘンだったのがさらに無茶苦茶になり。

私ら姉妹が幼少時。
お箸の持ち方を教えようとしていたおかんだったが。
オヤジに「うるさい、やめろ」と言われてそのままだったとか。
想像するに。
おかんはおかんでとてもヒステリックに教えようとしていたかと。
どっちもどっちである。

おかげで、私は未だ、お箸の使い方が下手だ。

傍からみてきれいに見えるというのんもあるけど、正しいお箸の持ち方だと、お魚をきれいに食べられるというのんに憧れて……
お外ご飯とかでおいしいお魚が出てきたときに、きれいに食べたいのだ。
あれこれがんばってはいるのだが。
ちいさすぎる手指とお箸の長さが合ってないのんもあると思う。

で。

もっとも食欲のある少年・青年時代に戦中・戦後に大阪市内で育ったヒロシ(仮)は、白米命である。
お茶碗の飯粒一粒まで残さず食べる。
それはとてもいいことなのだが。
(逆におかんは、同時代、イナカの少し裕福な家に育ったので、残す残す……)
いかんせん、お箸の使い方がアレなんで、米一粒をひろおうと数分格闘することもしばしば。

夕食時は…これを片付けて、ヒロシ(仮)の寝支度を整えたら、「私の時間!」と思うとイライラ。
さっさとかっこめよぉぉぉぉ…と(^_^;)

ということで。
高齢者向け(?)スプーンを購入してみた。
それまでも、お昼の納豆ご飯はレンゲを使って食べていたヒロシ(仮)だが。
レンゲって厚みがあるので、なかなかうまくすくえなかったりする。
なもんで検索して購入したスプーン。

購入者コメントを読んでみて、匙部分が少し大きいとか、柄の部分が薄くて持ちにくいという情報もあったけど、一か八かポチッとしてみた。

匙部分の幅は約35mm・長さ50mm・深さ5mm。
柄の部分(オレンジ色のところ)長さ105mm・厚み5mm。
見た目、匙部分が少し大きいかもしれない。。。と不安になる。

そして。

「あんたのお箸の使い方が下手だからこっち使えよ」
ってニュアンスをめちゃくちゃオブラートに包んで提案してみた。
「●●があかんから」という現実であっても否定的なことを言うとすぐに切れるヒロシ(仮)ではあるが。
(それはもっともだと思うので気をつけてはいるが…)
あんがい、あっさりと、スプーンを受け入れてくれた。
やはり、自分でも食べづらいと思っていたのか?

どれでも好きなものを選べるようにセッティングしてある
スプーン・お箸・フォーク、レンゲ

ご機嫌で使ってくれるのはいいんだが。

TPOというものがあるだろう……と。

たとえば。

何を食べるのもこのスプーンだったり。
魚の切り身とか…
それはお箸で食べてくれよと。
味噌汁もちまちまとスプーンでたべていたり。

もしくは。
スプーンの存在を忘れて。
(昔のことはものすごく覚えているけど、近々の出来事は忘れるという、高齢者あるある)
またご飯一粒を悪戦苦闘しながら、お箸で食べていたりとか。

もともと。
それはこれで食べたほうがよかろうと思うのに、まったくお門違いなカラトリー(正しくはカトラリーなんですね!!)で食べるヒロシ(仮)であったが。


これ、不気味(笑)
冷蔵庫の野菜室を開けると目に飛び込む。
ビニルを取り去ると。こんなんん。
キャベツを包んだ新聞でした。
意図せず。。。たまたま偶然。
だるまさんの広告(バカラの全面広告)が。
包んだらちょうどこのような形に。
自分でやっておきながら、びっくりしたのでした。

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